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イラン外相、核合意維持へ“行脚” 米の圧力に対抗

17日、北京で王毅国務委員兼外相(右)と握手するイランのザリフ外相(ロイター)
17日、北京で王毅国務委員兼外相(右)と握手するイランのザリフ外相(ロイター)

 【カイロ=佐藤貴生】イランのザリフ外相が外国訪問を活発化させている。中国訪問は、2月に続いてすでに今年2回目。トランプ米政権が経済や軍事の面から圧力を強める中、中国を頼りにしている様子が浮き彫りになった。2015年に結ばれた核合意の継続に向けた支持や原油取引の維持を関係諸国に訴え、米政権に批判的な国際世論を醸成する狙いがありそうだ。

 イランが核合意の維持を目指し、米国を除く当事国5カ国に原油や金融の取引の保証を求めた8日、ザリフ氏はモスクワでラブロフ露外相と会談した。2人は核合意を維持すべきだとの見解で一致し、ラブロフ氏からは合意継続に向けて英仏独に協力を呼びかける-との言質も得た。反米で共同歩調を取る中露への接近を図る姿勢は鮮明だ。

 今月中旬には、インドと日本を相次いで訪れた。両国は米政権と良好な関係にある上、米が原油の全面禁輸を打ち出す前はイラン産原油への依存度が高かったことでも共通している。日印には禁輸の緩和や核合意の正当性を米側に訴える調停役を果たしてほしい-との期待もありそうだ。

 ポンペオ米国務長官は今月7日、イランの隣国イラクを訪問したが、ザリフ氏は一足早く3月にバグダッドを訪れており、周辺国での足場固めも怠らない。イラクは、イランと同様、イスラム教シーア派が多数派を占めており、聖地巡礼で多くの両国民が行き来するなど歴史的な関係が深い。

 ただ、イラン国内では反米色が濃い保守強硬派が勢いを増しており、ロウハニ大統領の下で核合意締結に奔走したザリフ氏の影響力は限定的だ。2月には辞意を表明してロウハニ師が慰留する一幕もあった。政治により外交の裁量が狭められていることへの不満があったとの見方もある。

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