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南ア総選挙 与党、過半数確保も史上最低の得票率 政治腐敗や経済低迷で批判

11日、南アフリカの首都プレトリアで、総選挙の最終結果発表を受け拍手するラマポーザ大統領(AP)
11日、南アフリカの首都プレトリアで、総選挙の最終結果発表を受け拍手するラマポーザ大統領(AP)

 【カイロ=佐藤貴生】南アフリカで8日に行われた総選挙(下院、定数400、比例代表制)で、選管当局は11日、与党のアフリカ民族会議(ANC)が57・5%を得票して過半数を制したと発表した。ただ、ANCの得票率はアパルトヘイト(人種隔離)を終結させた故マンデラ元大統領が率い、1994年に政権を獲得して以来最低となり、政治腐敗や経済低迷を背景に与党離れが進んでいる実態が裏付けられた。

 ANCを率いるラマポーザ大統領は11日、「国のために黒人も白人も共に働こう」などと述べて勝利を宣言した。総選挙は昨年2月、数々の汚職疑惑で非難を浴びたズマ前大統領が辞任して以来初めて。

 下院では近く大統領が選出され、ラマポーザ氏が続投するとみられるが、山積する課題に加えてズマ氏の時代に広がった政治不信の払拭という難題もあり、多難な船出となる。

 ANCは5年前の前回選挙から19議席減の230議席となる見通し。第2党で白人の支持を受ける「民主同盟」(DA)も5議席減の84議席となり、第3党の急進派左翼政党「経済的解放の闘士」(EFF)は19議席増の44議席に躍進した。

 黒人解放闘争に源流を持つANCが政権を担ってから四半世紀になるが、黒人の貧困率は60%に上るとされ、白人との生活環境の格差が今なお大きな社会問題となっている。特に、農地は人口約8%の白人が7割以上を所有しており、EFFは補償抜きで白人の土地を収用するという強硬な政策を主張。これが黒人の支持を集めたとされる。

 2009年から約9年に及んだズマ時代に汚職や縁故主義が横行し、経済は低迷。中印などと合わせ新興5カ国(BRICS)と称された00年代の勢いは影を潜めた。通貨ランドの価値はこの期間に対ドルでほぼ半分に下がり、失業率は27%に達し、性犯罪や殺人も多発している。

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