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イラン、核活動一部再開へ 米の合意離脱に対抗 濃度規定超えるウラン製造に60日の期限設定

イラン中部イスファハン郊外の核関連施設=2005年3月30日(AP)
イラン中部イスファハン郊外の核関連施設=2005年3月30日(AP)
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 【カイロ=佐藤貴生】イランのロウハニ大統領は8日、2015年に米欧など6カ国と結んだ核合意をめぐり、核兵器にも使われる濃縮ウランの貯蔵量の制限など一部義務の履行を停止する方針を表明した。原油や金融などの取引が保証されない場合、60日後に合意規定を超える濃度のウラン製造も再開するとしている。米国の合意離脱と制裁再開への対抗措置だが、現時点では核合意を離脱する考えはないとしている。

 トランプ米政権が核合意離脱を表明してから8日で1年。米は昨年、原油禁輸のほか金融部門を含む対イラン経済制裁を再開し、今月上旬には原子炉拡張やウラン濃縮の全面停止を要求しており、対立がさらに深刻化することは必至だ。

 イラン外務省は8日、米を除く核合意の当事国である英仏独中露5カ国の駐イラン大使に、ロウハニ師が議長を務める最高安全保障委員会の決定を記した書簡を渡した。

 書簡は米の核合意離脱後、当事国には十分な時間があったのに、米の経済制裁の打撃を和らげる「効果的な手段」を取るのに失敗したため、合意順守のレベルを下げざるを得ないとしている。60日の間に金融、原油取引を含む制裁解除の合意が履行されなければ徐々に合意を放棄するとし、合意維持のために「真剣で効果的」な対応を求めた。

 核合意は、ウラン濃縮用の遠心分離機の大幅削減▽濃縮度3・67%超のウランを少なくとも15年間製造しない▽重水炉を兵器級プルトニウムが製造できないよう再設計する-ことなどを見返りに、対イラン経済制裁を停止するとしていた。

イラン核合意 2002年に秘密裏の核開発計画が発覚したイランと、国連安保理の常任理事国(米英仏中露)にドイツを加えた6カ国が15年7月に結んだ合意。イランの核兵器保有を阻止するため、同国の核開発を大幅制限する見返りに、6カ国側が原油取引制限など核開発関連の経済制裁を解除した。だが、トランプ米政権は、制限付きでも核開発能力は維持され、弾道ミサイル開発の制限も含まれていないことなどを理由に昨年5月、合意離脱を表明した。

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