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拉致被害者家族、国連シンポへ再訪米 日朝会談実現、菅長官の発信力にも期待

米ワシントンへの訪問を終えて一時帰国し、報道陣を前に手応えを語る家族会の横田拓也さん、飯塚耕一郎さんら=5日午後、成田空港
米ワシントンへの訪問を終えて一時帰国し、報道陣を前に手応えを語る家族会の横田拓也さん、飯塚耕一郎さんら=5日午後、成田空港

 北朝鮮による拉致被害者家族会が10日、北朝鮮の人権侵害を扱う国連本部でのシンポジウムに参加するため、米ニューヨークに向け出発する。シンポでは拉致問題担当相の菅義偉官房長官も発言予定だ。拉致問題では今月、安倍晋三首相が金(キム)正恩(ジョンウン)朝鮮労働党委員長と「条件をつけず」会談したい意向を表明。被害者全員の即時一括帰国へ、国際世論に向けた正念場となる。

 「拉致問題への米側の意識の高まりを改めて実感した」。今月2~5日にも首都ワシントンを訪れた横田めぐみさん(54)=拉致当時(13)=の弟、拓也さん(50)は米政権の姿勢をこう評価する。

 2017年9月、トランプ米大統領が国連演説でめぐみさんを念頭に北朝鮮の拉致を指弾した。この直前、家族らは訪米し、米政権幹部に協力を求めていた。家族の願いはトランプ氏に直接届いていたのだ。

 家族会は01年から訪米し、米政界への働きかけを続けてきた。拓也さんは「地をはうような取り組みが開花した瞬間だった」と強調。今回のワシントン訪問でも手応えを得た。

 ただ米朝間の最大懸案は「非核化」で、被害者帰国には日本の主体的行動が不可欠だ。安倍首相は今月、金委員長と無条件で首脳会談を実施したい意向を明言。「(会談は)拉致問題解決に資するものにしなければならない」としてきた方針の転換ともとれるが、拓也さんは「被害者全員の即時一括帰国を最低条件とする考え方がリセットされたわけではない」とみる。

 訪米に同行する田口八重子さん(63)=同(22)=の長男、飯塚耕一郎さん(42)は「まずは互いが持つ不信感の殻を破りたいということなのだろう。会うこと自体を目的にせず、具体的成果をあげてほしい」と求める。

 11日のシンポには、危機管理を統括する官房長官として異例の訪米となる菅氏が出席予定。日本政府の立場を国際社会に示し、対北メッセージを発信する重要な場で、拓也さんは「菅さんの発言には私たちが同じことを言うより密度がある」と、拉致解決につながることに期待感を示した。(中村翔樹)

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