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【藤本欣也の中国探訪】ダライ・ラマなきチベット あふれていたのは“あの人”だった

 祭壇の周りには、幾人もの高僧の写真や肖像画が飾られていた。が、ダライ・ラマ14世のものはどこにも見当たらない。

 案内をしてくれた僧に「ダライ・ラマの写真はないのですか」と聞いてみた。僧はニコリともせず、首を横に振った。

 他のチベット仏教寺院でも同様だった。

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 ダライ・ラマの写真を探していたのには訳がある。

 「チベット族の庶民でダライ・ラマを熱愛している者はいない」

 3月上旬に北京で開かれた全国人民代表大会(全人代=国会)のチベット自治区分科会。会終了後の質疑応答で、海外メディアの記者が「なぜ、チベット族の人々はダライ・ラマを熱愛すると思うか」と質問すると、自治区選出の代表(議員)であるチベット族の男性がこう否定したのだ。

 自治区トップで漢族の呉英傑・党委員会書記は声を上げて満足げに笑った。

 「チベット人民たちは共産党がもたらした幸せな生活に感謝している」

 中国で暮らすチベット族は約700万人。習政権は、チベット族が多数居住するチベット自治区や青海省などで交通インフラや観光業の整備を進めている。2006年には西寧とラサを結ぶ青蔵鉄道が全線開通。チベット自治区の昨年の経済成長率は9・1%と全国1位を記録した。

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