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【こちら外信部】ペルー日本大使公邸占拠事件(前編)つかんでいた突入「Xデー」

土壇場で交渉決裂

 解決への糸口が見いだせない中、ペルー政府と犯人グループは2月11日から3月12日にかけて計10回、「予備的対話」と称した実質的な人質解放交渉を第三者らで構成される保証人委員会を通じて行った。

 内容の詳細は、日本外務省の現地対策本部が毎日行う定例会見でも明かされなかったが、産経新聞はこの間、交渉内容を中心とした特ダネを打ち続けた。筆者はある時、忘れ物をして急遽ホテルの自室に戻ると、公安警察が電話に盗聴器を仕掛けようとしている現場に遭遇した。

 予備的対話では当初、犯人グループは収監されているMRTAのメンバー全員の釈放を求めた。しかし、到底不可能と分かると徐々に60人、40人、30人と要求を下げ、これに政府側も応じる構えを見せ、30人の中に含める幹部クラスの人選にまで交渉は進んだ。3月に入ると「解決近し」の空気が漂い出した。

 だが、人選をめぐり、MRTAトップのビクトル・ポライや自身の妻の釈放にこだわるセルパと、それでは交渉妥結は不可能とする他の犯人グループメンバーとの間で意見の食い違いが生じた。

 さらにこの間、フジモリ大統領が同行記者団を従えてキューバを電撃訪問し、カストロ国家評議会議長から犯人グループの亡命を受入れが可能と解釈できるセルパ宛て親書を受け取ったことが、皮肉にも交渉を難化させた。

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