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イラン、原油輸出継続へ“抜け穴”探る

イラン南部バンダルアバス沖約30キロのホルムズ海峡で停泊する石油タンカー=3月3日(共同)
イラン南部バンダルアバス沖約30キロのホルムズ海峡で停泊する石油タンカー=3月3日(共同)

 【カイロ=佐藤貴生】対イラン経済制裁を進めるトランプ米政権が、日本など8カ国・地域に認めてきたイラン産原油の禁輸猶予を撤廃した。中国など大口輸入国の動向が禁輸の完全実施に向けたカギとなるが、トルコのチャブシオール外相は2日、「短期間で調達先を多角化するのは不可能だ」と述べ、米側に再考を求めた。イランは原油輸出を継続するとしており、さまざまな手法で監視網をかいくぐろうとしているとの見方もある。

 米政権が昨年11月に原油禁輸を含む制裁を再開させる前には、イラン産原油が中国やインドの貯蔵施設に移送されているとの報道も出た。取引時期の特定を困難にする狙いとされる。

 また、イランのタンカーが、位置特定のために作動が義務づけられている発信装置を切って航行するケースも報じられた。この手法で行方をくらまし、海上で積み荷を移し替える「瀬取り」を行う可能性もある。

 同国のザリフ外相は4月末、核拡散防止条約(NPT)からの脱退も「選択肢の一つ」だと牽制。半面、海上輸送の要衝ホルムズ海峡の封鎖も辞さない態度を示してきた革命防衛隊の幹部は「避けられないレベルの敵意」に達しない限り海峡は封鎖しないと述べた。硬軟織り交ぜた発言で米側に譲歩を促している形だ。

 一方、全面禁輸でイラン経済はさらに悪化する公算が大きい。国際通貨基金(IMF)は今年の同国インフレ率が37%に達するとの見通しを示した。

 ただ、首都テヘランの20代の男子大学生は「ガソリンは政府補助金によって破格の安さで売られており、(反政府)デモは起きていない」としている。“制裁慣れ”した民衆を踏み台に、イランは弾道ミサイル開発を含め対米強硬姿勢を貫く可能性が大きい。

 禁輸猶予措置を受けてきたのは日本のほか、中国、インド、韓国、台湾、トルコ、イタリア、ギリシャ。

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