PR

ニュース 国際

【ロシア深層】「政治士官」復活 軍離反を警戒 遠藤良介

ロシアのプーチン大統領(AP)
ロシアのプーチン大統領(AP)

 1990年公開の米映画「レッド・オクトーバーを追え!」(トム・クランシー原作)は、ソ連の最新原子力潜水艦の艦長らが、原潜を使って米国への亡命を図る筋書きだ。作品の序盤には「政治士官」という役職の男が登場し、その名をプーチンという。

 ソ連共産党のお目付け役であるプーチン政治士官は、艦長室に勝手に入ることもできる有力者として描かれている。艦長が原潜に出された作戦命令書を開封する際も、政治士官が同席する決まりだ。

 艦長は、自らの亡命計画の邪魔となるプーチンを事故に見せかけて殺害し、命令書を燃やす。「貴様だけは連れていけない…」

 政治士官の職はソ連軍に実在した。起源は17年のロシア革命後、共産政権がソビエト赤軍に派遣したコミッサール(委員)だ。赤軍は当初、旧帝政軍の士官を登用したため、コミッサールに指揮官を監視させたのである。コミッサール廃止後も、共産主義の徹底を図る目的でソ連末期まで政治士官が置かれた。

 その政治士官が昨年、ロシア軍に復活したから驚きだ。連隊や中隊など各層の部隊や艦艇に、軍政担当の副指揮官ポストが設けられ始めたのである。

 新・政治士官の職務は、将兵の「愛国心」を涵養(かんよう)し、国内外の情勢や大統領の政策を説明することだとされる。規律維持を目的としていた従来の隊内教育が拡充され、一気に政治色を帯びることになる。

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ