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「まるで爆撃のよう」 フランスの象徴、歴史が燃えた

大規模な火災が発生したノートルダム寺院の入り口で立ち尽くす消防士たち=15日、パリ(AP)
大規模な火災が発生したノートルダム寺院の入り口で立ち尽くす消防士たち=15日、パリ(AP)
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 【パリ=三井美奈】フランスの象徴が焼けた-。パリ・ノートルダム大聖堂の火災と損壊は、フランス国民に大きな衝撃を与えた。消火作業は出火から10時間後の16日朝も続き、セーヌの川岸には多くの市民が集まり、焼け焦げた聖堂を見守った。

 フィリップ・マルセ神父は15日午後7時半ごろ、聖堂隣の執務室で異臭に気づき、中に入って仰天した。出火から約30分後のことだった。

 「まるで爆撃のよう。炎があっという間に広がりました。祭壇の大きな十字架が光って見えました」と回想する。聖堂はミサ終了後で、中に人はいなかった。「とにかく聖遺物を救わねば」との思いで、宝物殿に走ったという。

 消火作業の間、聖堂周辺は閉鎖されたが、川岸には数千人のパリ市民が集まった。ひざまずいて賛美歌を歌い、祈りをささげるキリスト教徒もいた。21日はキリスト教の祝日「復活祭」にあたり、聖週間を迎える直前だった。

 16日朝、会社員のキュベロ・フランシスコさん(54)は大聖堂を見て、立ち尽くした。見慣れた緑の屋根がなくなっていた。「毎朝、聖堂の前を通って通勤していました。尖塔(せんとう)からパリの風景を眺め、この街に生きる喜びを感じたものです。心に穴が空いたようです」と話した。

 付近の小売り店員ジュリエット・パニエさん(54)は「子供の頃から、毎週水曜日に礼拝に行っていました。聖堂は心のよりどころです。800年以上パリを見守っていた建物が、焼けてしまうなんて信じられません」と声を詰まらせた。小雨の中、周囲には焼け焦げた臭いが漂う。燃えてしまった「パリの歴史」を前に、抱き合って涙ぐむ人も見られた。

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