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【国際情勢分析】一線越えた中国軍機の挑発飛行 中台緊張は新段階に

 中間線の座標が公表されたのは2004年5月で、当時の李傑(り・けつ)国防部長(国防相)が立法院(国会)の答弁で明らかにした。それによると、台湾側は海軍と空軍がそれぞれデービス・ラインと微妙に異なる座標で中間線を設定している。中間線は中台間の「暗黙の了解」で運用されてきた。J11は、その一線を越えた。

 ■日米も非難

 中国共産党機関紙、人民日報傘下の国際情報紙、環球時報(電子版)は事件発生翌日の4月1日付社説で、「中間線は仮想の心理線であり、大陸(中国)は承認したことがない」と強調した。また、社説は、米海軍の艦艇が今年に入り毎月、台湾海峡を通過していることを「やり過ぎだ」と批判。「もし米台が自制を考慮しなければ、解放軍は挑発とみなし、さらに強い態度に出るだろう」と恫喝(どうかつ)した。

 一方、台湾側の対応は、中国への非難にとどまらなかった。呉●(=刊の干を金に)燮(ご・しょうしょう)外交部長(外相)は1日、立法院で記者団に対し「ただちに地域のパートナー国に通知した」と明らかにした。呉氏は具体的な国名は挙げなかったが、日米が対象とみられる。

 これを受けてか、米国務省の報道官が2日、「北京は強制的な行動を止めるべきだ」と発言。ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)も「中国の軍事的挑発は台湾人の心を遠ざける」とツイッターに投稿した。日本は菅義偉(すが・よしひで)官房長官が1日午後の記者会見で「台湾海峡の平和と安定は地域、世界にとり重要であり、関連動向は注視していく」と述べた。中国の挑発行動に対して日米が一致して非難を表明した形で、対立の構図が明確になった点でも、J11の中間線越えは画期的な出来事になる可能性がある。

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