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【国際情勢分析】一線越えた中国軍機の挑発飛行 中台緊張は新段階に

 中国の殲(J)11戦闘機2機が3月末、台湾海峡の中間線を越えて台湾本島側に侵入した。中間線は中台間の事実上の停戦ラインとして機能しており、中国側の挑発の意図は明白だ。台湾の蔡英文政権は関係諸国に通知した上で、さらなる挑発行為を「断固として排除」するよう命令。日米両政府も正式なコメントを出し中国の動きを牽制(けんせい)した。台湾海峡の緊張は一線を越え、新たな段階に入った。(台北 田中靖人)

 ■明白な挑発

 国防部(国防省に相当)の発表や台湾メディアの報道を総合すると、中国軍は3月31日朝から台湾海峡西側で空軍が演習を行っており、台湾側は戦闘機ミラージュが警戒監視を行っていた。午前11時ごろ、福建省福州の空軍基地から4機のJ11が離陸。中間線まで接近した後、台湾海峡を南下し「台湾灘」と呼ばれる台湾本島西南部の海域上空で、うち2機が中間線を越えて台湾本島側に侵入した。残る2機は中間線を越える前に引き返したことから、2機による越境は意図的と判断された。

 2機のJ11の越境に対し、台湾側は空中戦闘哨戒(CAP)中の戦闘機「経国」2機を派遣して中間線の西側に戻るよう警告を発したがJ11は応じず、台湾側は南部・嘉義の空軍基地からF16戦闘機4機を緊急発進(スクランブル)させた。J11はその後、進路を北方向に取り、台湾の離島、澎湖諸島沖で中間線の中国大陸側に戻った。侵入時間は約10分間で、最短距離で約185キロまで本島に近づいた。

 この間、澎湖諸島に配備した対空ミサイル「天弓」の部隊が即応態勢に入ったほか、本島の天弓、パトリオットの各部隊も警戒態勢を取った。侵入の情報は自由時報(電子版)が同日夜、「4機が越境した」と速報。国防部は報道各社の問い合わせを受けて報道文を発表し、越境は2機だと修正した。

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