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NATO、ロシアにINF順守要求 米は中国の5G排除訴え

地中海に展開するロシア軍艦船から、シリア反体制派の拠点に向けて発射される巡航ミサイル「カリブル」=2016年8月19日(ロシア国防省提供、タス=共同)
地中海に展開するロシア軍艦船から、シリア反体制派の拠点に向けて発射される巡航ミサイル「カリブル」=2016年8月19日(ロシア国防省提供、タス=共同)

 【ワシントン=黒瀬悦成】米ワシントンで4日開かれた北大西洋条約機構(NATO)の外相理事会は、ロシアによる中距離核戦力(INF)全廃条約の履行義務違反に対し、引き続き条約の「全面的な順守」を求めていくことなどを確認し閉会した。

 NATOのストルテンベルグ事務総長は記者会見でロシアがINF条約に違反して地上発射型の巡航ミサイルを実戦配備したことを「(地域を)不安定化させる行動だ」と非難し、このままでは条約が8月に失効することを念頭に「残された時間は少ない」と訴えた。

 その上で、条約失効を見越して「NATOはINF条約なき世界に備えなくてはならない」と指摘。ロシアに対抗して欧州に地上発射型の核ミサイルを配備する意思はないと強調しつつ「NATOとして信頼でき効果的な抑止力と防衛力を確保していく」と強調した。

 ストルテンベルグ氏によると、ロシア当局がウクライナ南部クリミア半島周辺の黒海海域で昨年11月、ウクライナ艦船3隻を拿捕(だほ)した事件に関し、理事会では艦船と乗組員の解放を要求したほか、NATO加盟国の海軍による黒海での監視強化や情報共有などを盛り込んだ「包括的対策」で合意した。

 包括的対策では、ロシアと国境を接するNATO非加盟のウクライナ、ジョージアの海軍や沿岸警備隊に対する能力強化支援の実施も明記された。

 一方、ポンペオ米国務長官は4日の理事会の冒頭、「NATOは、次世代通信規格『5G』などを含む中国との戦略的競争といった新たな脅威に適応していかなくてはならない」と強調。理事会終了後の記者会見でも、5G通信網の整備に関しNATO加盟各国が中国通信機器大手「華為技術(ファーウェイ)」の製品を使い続けることは「NATOや米国にとってリスクとなるのは疑いの余地がない」と指摘した。

 その上で、華為などが中国政府に成り代わって機密情報を窃取するなどの危険が米国の許容水準を超えた場合は「もはや情報の共有はできなくなる」と警告し、加盟各国に華為製品の導入を考え直すよう迫った。

 米国は欧州に華為製品の排除を求めてきたが、欧州諸国の反応には温度差があり、理事会でどこまで深く話し合われたかは明らかにされていない。

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