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台湾で李登輝時代の民主化描くドラマの撮影開始 中国での「封殺」覚悟

2日、台北郊外の新北市で、撮影の打ち合わせをする李登輝元総統役の俳優、楊烈氏(右)と制作者の汪怡昕氏(田中靖人撮影)
2日、台北郊外の新北市で、撮影の打ち合わせをする李登輝元総統役の俳優、楊烈氏(右)と制作者の汪怡昕氏(田中靖人撮影)
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 台湾の李登輝総統が1990年代に進めた民主化の過程を描くドラマの撮影が2日、台北郊外で始まった。台湾の芸能界は中国への進出を考慮して政治色を嫌うため、「台湾初の政治ドラマ」をうたう。米ネット動画配信会社が11月に放送予定だが、台湾では未定だ。出演者は中国での芸能活動が「封殺」される覚悟をした上での参加という。

 ドラマは「国際橋牌社(国際ブリッジ・クラブ)」と題し、若い男女6人の情景を通じて96年の総統直接選に向かう台湾社会を描く。制作者の汪怡●(おう・いきん)氏(48)によると、題名には「台湾は国際政治のカードではなくプレーヤー」との意味を込めた。汪氏は「今の自由な台湾に至る過程はそれ自体が物語だ。民族や国家は記憶があってこそ根が生まれる。『台湾の記憶』を作りたい」と意欲を示した。

 共同制作者の馮賢賢(ふう・けんけん)氏(62)は放送先や資金調達の見切り発車を認め、「民主化後も政治的な映画やドラマを避ける台湾のタブーを壊したい」と話す。「ここ十数年で台湾の映像業界は中国市場に吸収され、新たなタブーに直面している」と指摘。中国での反発を恐れ、出資者や出演者、撮影スタッフを集めるのに苦労したという。

 中国に進出する台湾の芸能人の間では「私は中国人」と表明を迫られる事例が相次ぐ。李氏がモデルの役を演じる楊烈(よう・れつ)氏(66)は「台湾は私たちの国だ。中国進出に関心はない」と話した。(台北 田中靖人)

●=日へんに斤

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