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仏「黄色いベスト」で最悪被害 警視総監更迭 大統領、「油断」対応でピンチに

バリケードを燃やすデモ参加者=16日、パリ(ロイター)
バリケードを燃やすデモ参加者=16日、パリ(ロイター)

 【パリ=三井美奈】フランス政府は18日、「黄色いベスト」をシンボルとする抗議デモの対応で不手際があったとして、パリ警視総監を更迭し、デモ規制を強化すると発表した。16日のデモが昨年11月の開始以降、パリで最悪の被害を招いたためで、マクロン政権の危機対応の甘さに批判が高まっている。

 パリのシャンゼリゼ通りでは16日、19世紀創業の老舗カフェ「フーケッツ」が放火され、宝飾品の「ブルガリ」など高級ブランド店が次々とガラスを割られて略奪にあった。警察官が朝から配置されていたにもかかわらず、約80店が被害を受けた。フィリップ首相は18日の記者会見で、警備に「機能不全があった」と認めた。

 警察組合の代表は仏メディアで「上層部は暴徒の阻止より、ケガ人を出さないことを優先した」として、指揮系統に問題があったと指摘した。デモ警備では、警察が発射したゴム弾で失明者が出て、「警備が暴力的」と批判が高まっていた。これが対応の遅れにつながったとみられている。

 今回の暴徒化による被害は、マクロン大統領が1月に始めた「国民討論会」の効果で、デモの規模縮小が進んでいる最中に起きた。大統領は「税制や環境政策で国民の声を政治に生かす」と公約し、10以上の地方都市で住民との直接対話を実施。インターネットでも意見を募り、大統領の支持率は30%台に回復した。

 16日、大統領は久々にスキー場で休日を過ごしていたが、デモの暴徒化で急遽(きゅうきょ)、パリに戻ることになり危機意識の緩みを露呈した。この数日前には、カスタネール内相が深夜のディスコで女性と抱き合う様子が週刊誌で報じられていた。

 16日のデモにはパリで約1万人が参加し、政府は1500人の過激派が紛れ込んでいたとみている。全国のデモ参加者は約3万2千人。9日の前回デモの参加者は約2万9千人だった。

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