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NZ銃撃 74ページの犯行声明が示す容疑者像

クライストチャーチの裁判所で、右手で親指と人さし指を丸めてくっつけるサインを見せるブレントン・タラント容疑者=16日(画像の一部を加工しています、ロイター)
クライストチャーチの裁判所で、右手で親指と人さし指を丸めてくっつけるサインを見せるブレントン・タラント容疑者=16日(画像の一部を加工しています、ロイター)

 【クライストチャーチ=平田雄介】ニュージーランド史上最悪の50人が犠牲となったクライストチャーチのモスク(イスラム教礼拝所)2カ所の銃乱射事件。殺人罪で起訴されたオーストラリア人のブレントン・タラント容疑者(28)が書いたとされる74ページの犯行声明は自問自答しながら移民排斥への共感を深め、自ら「テロ」と認める襲撃を正当化していた。

 犯行声明の題名は「大いなる交代(The Great Replacement)」。移民の数が増えれば白人の地位は低下する-との持論に基づき、移民排斥を実現するための“戦術”を宣伝。移民に寛容な欧州の国々やニュージーランドで大切にされる多様性や民主主義の価値観を否定し、暴力による移民排斥をあおっている。

 この中で、筆者は自らを「オーストラリアの低所得労働者の家庭に生まれた28歳の白人」と紹介し、「白人の未来のために立ち上がる」と表明。移民を「侵略者」とみなし、「移民が白人に取って代わることはない」と敵意をみせる。

 モスク襲撃の決意を固めるきっかけは、欧州旅行中の2017年4月にスウェーデンの首都ストックホルムで4人が死亡したテロ事件。耳の不自由な白人の少女が犠牲になったと知り、逮捕された容疑者が過激組織「イスラム国」(IS)に共感していたことからイスラム教への反感を強めた。さらに同年6月の仏国民議会選で極右政党が勝利しなかったことで、民主的な手段による移民排斥は難しいと判断。「若い移民が元気に暮らす一方、高齢化したフランス人社会の衰えを感じた」のが最後の決め手になったという。

 この頃からモスク襲撃の計画を練り、クライストチャーチを標的に定めたのは3カ月前。「欧州から遠く離れた場所ですら移民に奪われている」と訴える上で都合が良かったようだ。襲撃の訓練を重ね、声明を書き上げ、準備が整ったのが今月15日。襲撃を「白人全員のための行動だ」と正当化した上で、「私のときが来た」と決行を予告する言葉で声明を結んでいた。

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