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【主張】NZ銃乱射 無差別テロ断じて許せぬ

 移民に寛容とされていた国を惨劇が襲った。

 ニュージーランド南島クライストチャーチのモスク(イスラム教礼拝所)2カ所で銃乱射事件が起きた。

 アーダン首相は49人が死亡し、負傷者は幼い男児を含む約40人に上ったと明らかにし、同国史上最悪の「テロ」と断定した。極めて卑劣で残忍な無差別殺人である。いかなるテロも決して許してはならない。

 警察はオーストラリア人の男ら3人を拘束した。殺人容疑で訴追された主犯格の男は、銃計5丁を所持していた。うち2丁は殺傷能力の高い半自動小銃だった。ニュージーランドで合法的に銃所持の許可を得ていたという。

 インターネット上には、主犯格の男とみられる白人男性が反移民を訴える声明を残していた。2年前から犯行を計画していたと説明している。イスラム教を敵視する憎悪犯罪(ヘイトクライム)も事件の背景にある可能性がある。男はオーストラリアでも監視対象となっていなかった。

 事前のテロ情報収集に不備はなかったか。ノーマークの男が恐るべき惨劇を起こした根は深い。警察は社会的背景を含めた事件の全容解明を急いでもらいたい。

 今回の事件で異様なのは、容疑者の一人が襲撃の際、自身の頭部に着けたとみられるカメラで動画を撮影しながら、インターネット上で17分間にわたって生中継していたことだ。逃げ惑い、銃の前にたおれゆく無辜(むこ)の人々を第三者に見せる行為は鬼畜のそれだ。

 動画は米交流サイトのフェイスブック(FB)で中継され、米グーグル傘下「ユーチューブ」などインターネットで拡散された。FBは動画と銃撃犯のアカウントを削除したというが、閲覧できる状態が続いた。不適切な動画対策のあり方も見直すべきだ。

 安倍晋三首相はアーダン首相宛てに、「卑劣なテロ攻撃を断固として非難する」とのメッセージを出した。テロや暴力的過激主義に対抗するには、国際社会の結束が何よりも重要だ。価値観を共有する国々が、繰り返しその重要性を確認する必要がある。

 2020年の東京五輪も格好の標的となり得る。夏には20カ国・地域首脳が集まるG20が大阪で開かれる。日本もテロリストの入国を水際で防ぐなど、万全の警備態勢で臨む必要がある。

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