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北、正恩氏の方針撤回できず ミサイル施設再建もやぶ蛇

ベトナム・ドンダン駅に到着し、出迎えの人に手を振る北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長=2月26日(VNA=共同)
ベトナム・ドンダン駅に到着し、出迎えの人に手を振る北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長=2月26日(VNA=共同)

 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮が15日、対米交渉の中断を警告する強硬姿勢に出た背景には、最高指導者自らが非核化の一部措置と引き換えに主な国連制裁の解除を勝ち取るという方針を掲げた以上、取り下げるわけにはいかないという事情があるとみられる。

 北朝鮮は11日以降、対外宣伝メディアを駆使し、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長がトランプ米大統領との再会談で提示した寧辺(ニョンビョン)の核施設廃棄と交換に主要制裁の解除を求めた案がいかに正当かを連日、喧伝(けんでん)している。

 その中で「完全な非核化へ進もうとするのは、われわれの確固たる立場だ」としながら、北朝鮮側の要求は「米政府の立場も十分に反映し、これより良い案はあり得ない」と主張した。

 注目されるのは、全国の宣伝部門幹部を集めた大会に金氏が6日に送った書簡だ。対外環境が改善されても「自力更生」が重要だと訴え、「経済発展と人民生活向上より差し迫った任務はない」と強調。「情勢はわれわれに有利に発展」し、「制裁策動も破綻を免れなくなっている」と指摘した。会談が物別れになった後も制裁解除の獲得を前提にした指針を最高指導者名で公開し、後には引けなくなっている証左だ。

 東倉里(トンチャンリ)のミサイル施設再建の動きも対米交渉の膠着(こうちゃく)化に拍車を掛けている。韓国軍当局は、再建は会談前から始まっており、会談成功後の“廃棄ショー”を見越して海外査察団に元来の形を誇示するための準備だと分析していた。だが、北朝鮮側は15日、ミサイル発射中止の再考を示唆。物別れを受けて再建を対米圧力の材料に転用した形だ。

 北朝鮮がミサイル実験をすれば「非常に失望する」とトランプ氏が繰り返し口にするなど、この動きが米政府の北朝鮮に対する懐疑心を一層深めさせている。

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