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英議会「離脱延期」可決 離脱協定案承認条件に6月末まで

14日、英下院での討論に出席するメイ首相(右から2人目)=ロンドン(ロイター)
14日、英下院での討論に出席するメイ首相(右から2人目)=ロンドン(ロイター)

 【ロンドン=岡部伸】英議会下院は14日夕(日本時間15日未明)、欧州連合(EU)からの離脱を延期する動議を、賛成約410、反対約200の賛成多数で可決した。20日までに英・EUでまとめた離脱協定案を議会で可決されることを条件に3月29日の離脱を6月末まで延期する。ただ離脱協定案が承認されなければ、離脱は長期間延期される見通しだ。また延期にはEU全加盟国の同意が必要で、EUから承認が得られなければ「延期」が実現せず、合意なき離脱となる懸念は消えない。

 動議は、EUと合意した離脱協定案が20日までに議会で承認された場合、関連法案整備のため、3カ月間、6月30日まで一度だけ延期する。離脱協定案が議会承認されることを前提にしており、メイ政権は否決された場合の対応を示さなかったが、長期延期や5月末の欧州議会選に参加せざるを得なくなると指摘、可決するよう圧力をかけた。

 採決では、メイ首相の動議に対し、担当閣僚であるバークレイ離脱担当相ら閣僚7人を含む大半の保守党議員180人余と閣外協力する北アイルランドの民主統一党(DUP)が反対票を投じ、労働党やスコットランド民族党(SNP)の野党票の後押しでかろうじて可決にこぎつけた。

 メイ政権は20日までに離脱協定案を3度目の採決にかけ、協定案に基づいた離脱実現を目指す。これまで離脱協定案は、英国がEUのルールに永続的に縛られる可能性がある規定が含まれ、与党・保守党の強硬離脱派から反発が強く1月の採決と今月12日の採決で否決された。メイ政権は、3度目の採決でも否決されれば延期は長期化し、離脱が骨抜きにされ、撤回される恐れが生じると保守党の強硬離脱派を説得しているが、EU側から新たな譲歩はなく20日までに反対派を懐柔して可決されるかどうか不透明だ。

 また離脱協定案が承認されても、延期にはEU全加盟国の承認が必要で、21日から開催されるEU首脳会議にメイ氏が提案する。しかし「延期要請するなら、理由を正当化すべきだ」(バルニエEU首席交渉官)と5月に欧州議会選を控えるEU側が簡単に了承する見通しは立たない。

 マクロン仏大統領が長期延期に懐疑的な見方を示す一方、EUのトゥスク大統領は1年に及ぶ長期の延期を想定し、EU首脳会議で延期をめぐり検討するよう求める考えを示し、メルケル独首相も英国に猶予を与えることに前向きな姿勢を見せるなど各国首脳の見解は分かれており、予断を許さない情勢だ。

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