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【環球異見】カシミールめぐりすれ違う印パ 中国紙「南アジア安定へ協力と自制」

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インドとパキスタンが領有権を争うカシミール地方で軍事的緊張が高まる中、銃撃戦で破壊された住宅の前で嘆く市民ら =5日(AP)
インドとパキスタンが領有権を争うカシミール地方で軍事的緊張が高まる中、銃撃戦で破壊された住宅の前で嘆く市民ら =5日(AP)

 インドとパキスタンが領有権を争うカシミール地方で緊張が高まっている。発端はインド北部ジャム・カシミール州で2月14日に起きたインド治安部隊40人が死亡するテロ。パキスタンに拠点を置くイスラム過激派が犯行声明を出し、事態はインド軍による空爆やパキスタン軍によるインド機撃墜などに発展。インドのメディアは空爆を支持する論調が多く、パキスタンの報道は政府の交渉姿勢を後押ししている。

「空爆『モディ政権の遺産に』」インディアン・エクスプレス(インド)

 2月14日のインド北部ジャム・カシミール州でのテロ事件以来、インドメディアでは、パキスタンを「テロ支援国」と批判し、インド軍による越境空爆を支持する内容が大勢だ。一方、パキスタンにテロ対策を求めつつ、外交交渉への注力を求める冷静な言説も出始めている。

 英字紙インディアン・エクスプレス(電子版)は6日付で「パキスタンが支援するテロに新局面」との論説記事を掲載した。記事ではインドはこれまで「テロに無力だった」と指摘。国会議事堂襲撃(2001年)やムンバイ同時テロ(08年)などパキスタンの支援が疑われる武装組織による事件が起きても、「インド政府はそのたびにまひし、パキスタンに何の行動も取れなかった」と振り返った。

 今回、パキスタンのカーン首相はインド側に対話を呼びかけたが、モディ首相は黙殺した。記事では対話の拒絶に一定の評価を与え、「(テロ実施などの)敵意はパキスタンにとって高い代償となる」と強気に徹した判断を評価した。実効支配線(停戦ライン)を越えた空爆はリスクもあったが、「第1期目であるモディ政権の確固たる遺産となるだろう」と指摘した。

 英字紙ヒンドゥスタン・タイムズ(電子版)は4日付で「外交が引き継ぐときだ」との社説を掲載した。記事では印パの歴史を振り返り、「隣人(パキスタン)は2歩進んでは1歩後退する戦略を選ぶ」と指摘。1999年、パキスタンのシャリフ首相がインドのバジパイ首相を自国に招いて和解を演出した一方、軍は「カシミール地方で紛争の準備をしていた」と例示した。20世紀に起きた2つの世界大戦の終結は「戦場ではなく外交交渉だった」とし、外交が今後の重要テーマであることを強調。インターネット上でパキスタンとの対決ムードをあおり立てる自国民に触れ、「戦争は最良の解決策ではない。“仮想空間の戦士”はこのことを心にとどめるべきだ」と冷静な反応を促した。(ニューデリー 森浩)

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