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在韓米軍の無力化狙う北朝鮮

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事実上終了した米韓3大軍事演習
事実上終了した米韓3大軍事演習

 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮は、米韓が非核化交渉に合わせて終了した合同軍事演習の代替演習にまで強い反発を示した。北朝鮮高官は、非核化措置で重要なのは軍事分野の問題だと強調しており、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が対米交渉に求める本音は、自国を脅かす在韓米軍の無力化であることを如実に物語っている。

 米韓両軍が定例の合同指揮所演習「キー・リゾルブ」に代えて期間や訓練内容を縮小し、新演習「同盟(トンメン)」を4日から始めたことを、朝鮮中央通信は米朝の共同声明や南北宣言に違反すると主張。「朝鮮半島の平和を望む全同胞と国際社会の願いに対する全面的な挑戦だ」と非難した。

 従来の演習終了に関し、トランプ米大統領は「巨費がかかるため」だとし、ハノイでの首脳再会談でも金氏と「協議していない」と説明した。しかし、米韓国防当局は「非核化に向けた外交努力を後押しする」目的だったとし、対北交渉のために軍隊に不可欠な訓練の縮小という苦渋の選択に応じたことを認めている。

 韓国国防省は夏の定例指揮所演習「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン」も別の形で行うと明らかにしており、米韓の3大軍事演習が事実上幕を閉じることになる。

 朝鮮戦争の終戦宣言を目指す韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権は、金氏が「宣言と米軍撤退は関係ない」との認識を示したと、北朝鮮が在韓米軍の撤退を求めていないかのような弁明に終始してきた。

 しかし、北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相は1日、ハノイでの記者会見で「われわれが非核化措置を取っていく上で、より重要なのは安全の担保問題だが、米国がまだ軍事分野の措置を取るのは負担だと考え、部分的制裁解除を提案した」と主張した。将来は在韓米軍の扱いなど軍事分野の措置を米側に求めると予告した形だ。

 金氏自身も1月の「新年の辞」で、韓国に合同軍事演習や外部からの戦略兵器の搬入の完全中止を迫った。韓国からの米軍排除をもくろんできた北朝鮮が交渉の展開次第で、米国の「核の傘」の排除や在韓米軍の撤収という“本題”を米側に突き付ける事態は容易に想像できる。

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