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エバンズ・リビア元米筆頭国務次官補代理「北は核計画維持を示した」

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米東部ニュージャージー州の自宅で北朝鮮問題について語るエバンズ・リビア氏元米筆頭国務次官補代理(上塚真由撮影)
米東部ニュージャージー州の自宅で北朝鮮問題について語るエバンズ・リビア氏元米筆頭国務次官補代理(上塚真由撮影)

 トランプ米大統領が米朝首脳会談で北朝鮮側に譲歩せず、退席したことは賢明な判断だったといえる。ポンペオ国務長官が1月に米朝交渉について「米国民の安全が最終目標」と発言するなど、トランプ政権が政策を変更し、北朝鮮の完全な非核化に意欲を失ったのではないかと強く懸念していた。物別れとなった会談だが、こうした見解が払拭できたとすれば有益だ。

 今回の会談で注目すべきは、トランプ氏が公の場で初めて寧辺(ニョンビョン)以外の核関連施設について言及し、廃棄や視察を求めたことだ。会談が決裂した主な背景はここにあるだろう。北朝鮮は寧辺の核施設廃棄と引き換えに制裁解除を求めたが、米国は不十分として提案を飲まなかった。北朝鮮には、寧辺以外に最新の施設が存在する。北朝鮮がこれら(の廃棄や視察)を拒否し、核開発計画を維持する決意を示したことは忘れてはならない。

 今回の会談は、米朝間で非核化の定義に隔たりがある中で行われた。トランプ氏が首脳会談で隔たりを埋めることはおよそ不可能な状況だったが、北朝鮮は(元個人弁護士、マイケル・コーエン被告の議会証言など)国内問題を抱えるトランプ氏が米朝会談で「成功」を欲しているのを利用し、譲歩を引き出そうと考えていたのだろう。

 (経済支援などの)「誘因策」を提案し非核化を説得するというトランプ政権の北朝鮮へのアプローチは、過去の政権が行ってきたことと同様だ。クリントン元政権で交渉にあたったわれわれが学んだことは、誘因策では北朝鮮の核開発をとめることはできないということだ。北朝鮮の方針を変えるためには、体制存続を脅かすくらいの経済、外交、政治的なあらゆる圧力を強めることが必要だ。だが、国連では人道支援に関する制裁が一部免除され、中国だけでなく、韓国も制裁緩和を声高に主張している。トランプ政権内でも制裁緩和が議論され始めていることは問題だ。(聞き手 上塚真由)

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