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【ガンジスのほとりで】根深いカースト意識

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タージ・マハル=1月12日(ロイター)
タージ・マハル=1月12日(ロイター)

 インドの伝統的な身分制度「カースト制度」外の存在である最下層「ダリット(不可触民)」たちのグループを取材した。野生のネズミや集めた鳥の皮を食べるほどの貧困は「インドで最も取り残された人たち」という地元政府担当者の言葉を裏付けるものだった。

 ダリットたちが直面する貧困や差別を解消するため、インド政府は進学や就職に際して定員の10~15%程度の特別枠を設けている。ダリットや一部の低カーストを「指定カースト」と認定し、議会でも指定カーストには一定数の議席が割り当てられている。

 だが、高位カーストから優遇制度は「下位カーストが利益を得る逆差別だ」との不満が根強い。高位カーストの一部が自らを指定カーストに認定するよう地元政府に圧力をかけることもまれではない。一方、既得権益を手放したくないダリット側は支援の維持と強化を求めており、優遇制度が「より社会の分断を招いている」とも指摘される。

 カースト制度の原型は紀元前に誕生したとされ、一朝一夕に変えるのは容易ではないだろう。取材したダリットの一人は「そういう立場に生まれたから(差別を受けるのも)仕方ない」とも話した。諦念にも近いその言葉からは、差別の根深さと制度の長い歴史がしみ出してくるようだった。(森浩)

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