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「世界三大夕日」観賞地マニラ湾を守れ! フィリピン政府が浄化大作戦で強硬措置

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フィリピン中部ボラカイ島のビーチ。ポイ捨てに罰金を科すと警告する立て看板
フィリピン中部ボラカイ島のビーチ。ポイ捨てに罰金を科すと警告する立て看板

 フィリピン政府がマニラ湾の浄化作戦を進めている。「世界三大夕日」観賞地ともされる同湾は近年、下水の流入で悪臭が漂うなど汚染が深刻化しながら、対策が取られていなかった。強権的なドゥテルテ大統領の命令を受け、行政が重い腰をあげた形だ。担当者は、リゾート地の島を半年間閉鎖して汚水対策を成功させた実績をアピールし、同湾浄化に自信を見せるが、不法占拠住民対策など課題は山積している。(マニラ 吉村英輝)

 マニラ首都圏にある環境天然資源省では8日、執行官らが、排水設備が基準を満たしていないと判明した老舗ホテルや比国際会議場など17施設へ、閉鎖命令などを下す打ち合わせを行っていた。マニラ湾周辺の地図には、対象施設に赤い印が付けられていた。

 マニラ湾の海中の糞便(ふんべん)性大腸菌は基準の3倍超。比最高裁は2008年、浄化対策を命じたが、改善は進まなかった。

 ドゥテルテ氏は今年1月8日、「下水処理施設などを整備しないホテルは閉鎖させる」などと宣言。同省は27日に本格対策に着手し、対象飲食店などを営業停止にした。毎日、大量に不法投棄されているゴミの清掃なども始めた。

 マニラ市は1月23日、同省から汚水垂れ流し施設の筆頭だとやり玉に挙げられたマニラ動物園を閉鎖した。閉鎖は1959年の開園以来初めて。動物園を訪ねると、職員は閉ざされた門扉越しに「下水対策はまだこれからで、再開時期も未定。客がいなくてもゾウなどの飼育費はかかり続けている」と、場当たり的な対応を批判した。

 また、湾に注ぎ込む多数の河川周辺地には、違法占拠している貧困住民が密集しており、その数は約1万2千世帯ともされる。これら住民の移転地探しといった具体策は未定で、同省のアンティボルダ次官は「達成目標時期は設定できていない」という。

 それでも「浄化作戦はマニラ湾でも可能だ」と自信を見せるのは、「誰もうまくいくとは思っていなかった」ボラカイ島浄化作戦の成功体験があるからだ。

    

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