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米中露が安保会議でせめぎ合い 欧州に焦燥感

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16日、ドイツ・ミュンヘンでの安全保障会議で演説する同国のメルケル首相(AP)
16日、ドイツ・ミュンヘンでの安全保障会議で演説する同国のメルケル首相(AP)

 【ミュンヘン=宮下日出男】ドイツ南部で開かれているミュンヘン安全保障会議が17日、3日間の日程を終えて閉幕した。大国による「新競争時代」を中心とした議論では「力」を前面に押し出す米国に中露がせめぎ合う国際情勢が鮮明になった。多国間協調の維持を目指しながらも、影響力を保持できない欧州に焦燥感が漂う。

 「多国間主義は困難で複雑だが、単独で問題を解決できるとの考えよりましだと信じている」

 ドイツのメルケル首相は16日の演説でこう語り、突然のシリア撤収表明やイラン核合意離脱など、トランプ米政権の「一国主義」に疑問を呈した上、国際協調の重要性を訴えた。会場で大きな喝采が上がったが、余韻はすぐ打ち消された。

 「世界をよい方に変える力を過小評価してはならない」。次に登壇したペンス米副大統領は欧州諸国の国防費増大や中国の不公正な貿易慣行是正への圧力など成果を挙げ、「トランプ大統領の指導力が自由世界を率いている」と強調。欧州には核合意離脱を迫った。

 一方、中国外交トップの楊潔●(=簾の广を厂に、兼を虎に)・共産党政治局員は「力による政治は拒絶すべきだ」とトランプ政権に対抗。ロシアのラブロフ外相は欧州が米国により「(ロシアとの)対決姿勢に引きずられている」と批判し、欧米が警戒する中国の巨大経済圏構想「一帯一路」を擁護もした。米中露3要人の演説は、会議最大の山場だった。

 会議では欧州がどう影響力を保つかも重要な議題だった。だが、仏独の閣僚が欧州連合(EU)の防衛協力推進やEU離脱後の英国との協力維持を訴えたものの埋没気味。メルケル氏とともに登壇を期待されたマクロン仏大統領は国内のデモ対応で招待を断った。

 米中露の三つどもえは欧州の結束も翻弄する。強権政治がEU内で懸念されるハンガリーは中露関係を重視し、米欧の懸念を一蹴した。

 ロシアへの警戒が強いポーランドは安保会議直前、米国とイラン対応を中心とした国際会議を共催。米国への接近を明確にした。ポーランドのチャプトウィチ外相は会議で、「EUの影響力は独自で問題に対処するには小さすぎる」とその背景を説明した。

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