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【主張】「華為」起訴 知財侵害の実態解明急げ

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 米司法当局は、中国通信機器大手の「華為技術(ファーウェイ)」の孟晩舟副会長を、対イラン制裁に違反する金融取引に関与した詐欺罪などで起訴した。米側は孟被告の身柄引き渡しをカナダ当局に要請した。

 孟被告がカナダ当局に逮捕されて以来、中国側は在住するカナダ人を相次ぎ拘束し、薬物事件の被告に死刑判決を下すなどカナダに圧力をかけている。

 案の定、中国外務省は起訴を受け「米国のために火中のクリを拾わないよう促す」と警告した。報復をちらつかせた脅しである。

 カナダのトルドー首相は「法的な手続きに従って決める」と言明した。米司法省は、華為など法人も起訴の対象とし、不正の具体的手口を指摘している。中国の「人質外交」に屈せず引き渡し手続きを迅速に進め、企業犯罪の解明に結びつけてもらいたい。

 米中は「新冷戦」というべき本格対決下にあり、デジタル分野は貿易と並ぶ主戦場だ。

 注目すべきは今回、華為の米関連会社が、米携帯電話大手から携帯端末の品質試験に使う技術を盗み出した罪で起訴されたことだ。知的財産権侵害の是正を迫る米国の強固な姿勢の表れである。

 30、31日に閣僚級の米中貿易協議を控え、ロス商務長官らが起訴と対中交渉は「別物」とクギを刺したのは賢明な判断だった。トランプ大統領が中国の譲歩を引き出そうと孟被告の扱いを取引材料とする不安があるからだ。中国の不当な介入を許してはならない。

 華為追及は広がり、ポーランドで今月、スパイ行為の疑いで同社の中国人社員らが逮捕された。

 華為の創業者、任正非氏は欧米メディアとの会見で、当局から機密情報提供を求められても「必ず拒否する」と語ったが、信じがたい。中国には国家情報法があり、いかなる組織や個人も国家の情報活動に協力することが義務づけられているではないか。

 このような法律を備える国に対して、われわれは安全保障に直結する情報漏洩(ろうえい)を阻止するために、同盟国と足並みをそろえて包囲網を強めていくしかない。

 その点、米、英、豪、カナダ、ニュージーランドは機密情報共有の枠組み「ファイブアイズ」を構成している。「対中デジタル冷戦」に対し、日本も5カ国との緊密な連携が不可欠である。

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