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ハイテク冷戦、中国の「人質外交」不発

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28日、米ワシントンの司法省で、華為技術副会長らの起訴について合同記者会見するウィテカー司法長官代行(中央)ら(ゲッティ=共同)
28日、米ワシントンの司法省で、華為技術副会長らの起訴について合同記者会見するウィテカー司法長官代行(中央)ら(ゲッティ=共同)

 【北京=西見由章】中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟副会長兼最高財務責任者(CFO)が米当局に起訴されたことで、中国の習近平指導部が孟被告を逮捕したカナダにかけてきた、なりふり構わぬ圧力が不発に終わる見通しが強まった。一方で、30日に始まる米中閣僚級貿易協議で通商摩擦の緩和に向けた道筋をつけたい中国には、華為問題で米側を強く刺激するのは避けたいとの本音も透ける。

 孟被告がカナダ当局に逮捕された昨年12月以降、中国当局は「座視しない」(王毅国務委員兼外相)などと強硬な態度を示し、特にカナダを標的にしてきた。「国家安全に危害を与えた疑い」でカナダ人男性2人を相次いで拘束したほか、薬物密輸罪に問われたカナダ人男性の差し戻し審で死刑を言い渡すなど、中国の国際的イメージの悪化をいとわず露骨な「人質外交」でカナダ政府に圧力をかけ続けたが、友好国の米国に捜査の手を緩めさせることはできなかった。

 孟被告の起訴後も中国は「米国のために火中のクリを拾わないよう促す」(外務省の耿爽(こう・そう)報道官)とカナダに身柄引き渡しを決定しないよう警告している。

 ただ、耿報道官は29日、孟被告の問題が米中貿易協議に影響するかを問われ「双方の交渉団が互いに歩み寄り、受け入れ可能な合意に至ることを望む」と述べた。協議を積極的に進める姿勢に変化はないことを示した格好だ。孟被告を起訴した米国には抑制された態度を示しており、カナダへの対応とは対照的だ。

 北京の改革派政治学者は「中国にとって現在、最重要なのは貿易協議の成功であり、その他は2次的な問題で、明確な優先順位がある」と指摘している。

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