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無協定なら国境管理復活 英離脱でEU報道官

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 【ベルリン=宮下日出男】欧州連合(EU)欧州委員会の報道官は22日、英国がEUから合意なしで離脱すれば、英領北アイルランドと加盟国のアイルランド間で「厳格な国境管理」を導入する必要があるとの見解を示した。合意なき離脱が現実味を増す中、紛争が続いた歴史的経緯から英EUが重視してきた「開かれた国境」は維持できなくなる恐れが出てきた。

 報道官は記者会見で「合意なしの場合、アイルランド島で厳格な国境管理が生じるのは明白だ」と強調した。EUとしては英国から単一市場に流入する物品の検査などが必要なためで、報道官は「この事実を考慮することは不可避だ」とも強調した。

 EUは税関などが復活する場合の準備を加盟国に促しているが、これまでアイルランド国境の扱いは曖昧にしてきた。アイルランド政府も英国との陸地の国境の管理を計画しておらず、自由往来の維持を優先してきたEUにとっては悩ましい課題となりそうだ。

 一方、英議会が否決した離脱案のうち、アイルランド国境の自由往来を維持する「安全策」の修正を目指すメイ英首相には、ポーランドが導入期間を5年間に限る案も示した。だが、EUでは現時点で再交渉に応じない姿勢が大勢。バルニエ首席交渉官は23日、安全策について「期間限定では役立たない」と反対した。

 バルニエ氏は先立つ21日、通商など将来関係の大枠を定めた政治宣言の再協議の用意は示したものの、英国が関税同盟に残ることを念頭に置いているとされる。メイ氏の方針とは異なるため、打開策となるかは不透明だ。

 EUでは3月末の離脱期限の延長を容認する声も上がるが、英国による「適切な計画の提示」(オーストリアのクルツ首相)が必要との意見が強い。延長幅も英以外の27加盟国で5月に行う欧州議会選挙との法的整合性をとるため、新議会が招集される7月初めまでとの見方も出ている。

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