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【当世インド事情】「文明未接触の島」どう守る 旅行者接近を懸念

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 一部キリスト教系団体はチャウさんの遺体回収を求めたが、管理当局や警察は「困難なミッションだ」と強調する。誰もセンチネル族の言語を理解できず、交渉が不可能なことも理由の1つだが、部族を刺激したくないというのが最大の理由だ。

 人類学者や地元ジャーナリストで作るグループは、「遺体を取り戻すための努力は、さらなる暴力と命の喪失につながる可能性がある」として、遺体回収作業を進めないよう政府に要望。人類学者のビシュワジト・パンドヤ氏は「むしろセンチネル族は被害者である」としている。

■懸念される「観光地化」

 事件によって世界に名が知られた北センチネル島には現在、旅行者が相次いで接近しようとしている。「多くは海外からでスペイン人やカナダ人のグループが確認された。日本人のカップルも含まれていた」と嘆くのは、現地で取材したジャーナリストのアムラン・チャクロボーティ氏だ。

 島への交通手段は船しかないため、旅行者はチャウさん同様、近隣の漁師に3万ルピー(約4万7千円)ほどの報酬を提示するという。一般的な近隣住民の月収の2~3倍の額で、漁師にとっては断りがたい依頼だ。チャクロボーティ氏は「事件後に上陸した例はないが、島が遠くに視認できる距離まで接近するケースはある」と話す。

 地元警察やインド沿岸警備隊は監視態勢を強化しており、センチネル族の安寧を保ちたい考えだ。チャクロボーティ氏は「彼らは自身がセンチネル族と呼ばれていることすら知らないだろうが、それで構わないだろう。6万年間保存された彼らの生き方は尊重されるべきだ」と話している。

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