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【当世インド事情】「文明未接触の島」どう守る 旅行者接近を懸念

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インド東部アンダマン・ニコバル諸島に浮かぶ北センチネル島。上陸した米国人宣教師を部族が殺害した(AP)
インド東部アンダマン・ニコバル諸島に浮かぶ北センチネル島。上陸した米国人宣教師を部族が殺害した(AP)

 インド洋に浮かぶ「文明未接触の島」北センチネル島で米国人宣教師の男性が殺害された事件は、遺体が回収されないまま1カ月が過ぎた。部族との交渉は困難で、遺体回収の見通しは立たない中、島が有名になったことから接近を試みる旅行者が後を絶たない。孤立した生活を過ごす部族に対し、外界は接触する権利を有するのか。事件は国際社会に重要な問題を提起しているとも言える。(ニューデリー 森浩)

■「サタン最後のとりで」宣教師が残した言葉

 「主よ、サタン(悪魔)最後のとりでであるこの島の人々は、あなたの名前を聞く機会もなかったのでしょうか」

 北センチネル島で殺害されたキリスト教宣教師、ジョン・アレン・チャウさん(26)は上陸前、日誌にこうつづっていた。キリスト教の教えが伝わっておらず、悪魔が支配する島という意味だろうか。

 米紙ワシントン・ポスト(電子版)によると、文化大革命時代に米国に移住した中国人医師の子供だったチャウさんは、北センチネル島に信仰を広めるため数年にわたって準備を重ねていたという。

 チャウさんは地域の漁師に報酬を支払って船を確保し、11月14日夜に島に接近した。インドの少数民族保護法は、島の半径5キロ以内に近づくことを禁じている。チャウさんは接近が違法であることを把握し、さらには殺害される可能性も感じていたという。日誌には上陸前に日没を見た際に抱いた「これが最後の夕日か」という感想が記載されていた。

 チャウさんは15日以降、「私はあなたを愛し、イエスはあなたを愛します」などと話して、センチネル族に接触を試みたが反発に遭って2度失敗。その後にカヌーで3度目の上陸を試みて殺害されたもようだ。

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