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習主席、対北影響力を誇示 トランプ氏と「取引」狙う

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2018年5月、中国の習近平国家主席(右)と海岸を散歩しながら話し合う北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長=遼寧省大連(朝鮮通信=共同)
2018年5月、中国の習近平国家主席(右)と海岸を散歩しながら話し合う北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長=遼寧省大連(朝鮮通信=共同)

 【北京=藤本欣也】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が中国の習近平国家主席の招きで8日、訪問を開始した北京では米中貿易協議が行われていた。習氏としては年明け早々、金氏を北京に呼んで首脳会談を行うことで、自らの北朝鮮に対する影響力の大きさを米国に誇示する狙いがある。

 中国外務省の陸慷(りく・こう)報道官は8日の記者会見で、「中国にとって重要な外交日程は非常に多い」と述べ、金氏訪中と米中貿易協議の日程が重なった背景に特別な意図はないと強調した。

 ただ中国側にとって、喫緊の課題は北朝鮮の核問題の解決ではなく、貿易摩擦などで激化する米中対立の沈静化を図ることだ。

 かねてより習政権は北朝鮮への影響力を武器に、貿易摩擦をめぐり米国から譲歩を引き出そうとしてきた。今回、金氏を北京に迎えた習氏の念頭にあるのも、米中の対立緩和に向けて“北朝鮮カード”をいかに使うかだといえる。

 トランプ米政権は目下、経済制裁の早期解除を要求する北朝鮮との間で非核化をめぐる交渉が難航。2回目の米朝首脳会談の開催が遅れている。

 習氏は昨年12月初め、米中対立の打開に向けて、トランプ大統領とアルゼンチンで会談した際、北朝鮮の非核化問題についても協議。「習氏が北朝鮮問題で100%協力することで合意した」(トランプ氏)とされる。

 この首脳会談では、米国が対中追加関税を90日間猶予するなど、米中貿易戦争の「休戦」で合意しており、「通商問題と北朝鮮問題で何らかのディール(取引)が行われた」(外交筋)と見る向きも多い。

 習氏は昨年3月、金氏との初の首脳会談の際にすでに自らの北朝鮮訪問を約束している。しかしその後も習氏は自身の“訪朝カード”を巧みに温存、金氏の方が3回続けて中国に出向く結果となった。相互主義が基本である一般の国家間の関係では異例といえる。

 習氏が今回の金氏との首脳会談で、自らの北朝鮮訪問などを餌に、金氏に何らかの譲歩を迫る可能性も取り沙汰されている。

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