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米軍撤退表明でシリア情勢、激動

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 【カイロ=佐藤貴生】トランプ米大統領の米軍撤退表明を受け、シリアをめぐる情勢が急速に変わり始めた。少数民族クルド人の民兵部隊はアサド政権に北部マンビジに進駐するよう要請し、政権軍が市街周辺に到着した。双方が協力するのは極めて異例だ。一方、アサド政権と敵対してきたアラブ諸国でも関係改善の動きが相次いでいる。いずれも米軍撤退後をにらみ、政権側を支援してきたトルコとイランの勢力拡大を牽制(けんせい)する狙いがありそうだ。

 クルド人の民兵部隊「人民防衛部隊」(YPG)はシリア北部での自治を求めてアサド政権と対立してきたが、28日に「トルコの脅威に直面するマンビジの防衛のため、シリア政府を招いた」と述べ、政権側は同日、マンビジにシリア国旗を掲げたと声明を出した。

 米軍と連携してきたYPGは2016年、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)からマンビジを奪還。これに対し、トルコは独立を目指す自国内の非合法武装組織「クルド労働者党」(PKK)と一体だとしてYPGを敵視し、越境して攻撃してきた。米軍撤退で後ろ盾を失ったYPGが政権側に助けを求めた格好だ。

 マンビジ中心部には現在も米軍と仏軍が駐留し、アサド政権側は市街の周囲でトルコ側の民兵組織とにらみ合っている。ロシアは今回の動きが政権側の支配地域拡大につながるため、「前向きな傾向だ」と歓迎しており、反米で協調してきたトルコとの関係も曲がり角を迎えつつある。

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