シリア駐留米軍の撤収に着手 米政権が発表
【ワシントン=加納宏幸】トランプ米政権は19日、シリアに駐留する米軍の撤収に着手したと発表した。サンダース大統領報道官が声明で「米兵の帰還を開始した」とした。トランプ大統領はイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)の打倒が米軍派遣の「唯一の理由だった」とツイッターに書き、駐留の理由がなくなりつつあると示唆していた。
米政府高官は記者団に「シリア駐留は内戦を解決するためではなく、ISの領域支配を壊滅させるためだった」と述べるとともに、ISが支配する「残り1%」の地域の奪回は可能であると強調した。
ただ、同高官は撤収ではなく米軍の「再配置」という言葉を使い、引き続きIS掃討作戦に携わる米軍主導の有志連合の協力によってシリア以外で対テロ戦を実施すると強調した。シリアに約2千人が駐留する米軍部隊を撤収させる時期や規模など具体的な計画は明らかにしなかった。
国防総省のホワイト報道官も19日の声明で有志連合がIS支配地域を解放したとし、作戦が「次の段階に移行する」と述べたものの、米軍の安全を理由として詳細な説明は控えた。
これに関連し、ロイター通信は19日、米当局者の話として、IS掃討作戦が完了すれば60~100日で撤収を完了させる計画であると伝えた。国務省は24時間以内にシリアにいる要員を退避させるという。
