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エルサレム「首都認定」から1年 追い詰められるパレスチナ

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 トランプ米政権がエルサレムをイスラエルの首都と認定してから6日で1年となる。中東ではこの間、国交のないイスラエルとアラブ諸国の接近が目立つなど「新しい現実」が現れだした。実質的な破綻が指摘されて久しいイスラエルとパレスチナの「2国家共存」案が瀕死状態の中、パレスチナの苦境は強まっている。(エルサレム 佐藤貴生)

 トランプ米大統領は昨年12月6日、エルサレムの首都認定で「中東和平の新たな取り組みが始まる」と語った。イスラエルがエルサレム全域を支配する現実を追認した上で、頓挫している和平協議を推進するとの論法だった。

 あれから1年。パレスチナ自治政府が将来の「首都」とする東エルサレムのパレスチナ人運転手、オマルさん(62)は「トランプのせいで状況はとても深刻になった。彼は不公平だ」と不満を口にした。

 トランプ政権はエルサレム首都認定に続き、今年5月には在イスラエル米大使館を西部テルアビブからエルサレムに移転。その後も国連のパレスチナ支援機関への資金拠出を中止するなどして、パレスチナ側にイスラエルとの和平協議を始めるよう求めてきた。

 ただ、トランプ氏が見据える和平の形は見えていない。実際には、パレスチナ側を和平の阻害要因だとみなし、イスラエルに肩入れする態度に終始しているといっていい。

 そんな中でイスラエルは着々と既成事実を積み重ねた。イスラエル国会では7月、同国を実質的にユダヤ人の国と規定する「ユダヤ国民国家法」が可決された。世論もパレスチナ側との対話には後ろ向きで、右傾化が進んでいる。

 秋に入ってからは、イスラエルと一部のアラブ諸国の歩み寄りを示す事例が相次ぎ、注目を集めた。

 10月下旬にはネタニヤフ首相がオマーンでカブース国王と会談した。イスラエル首相の訪問は1996年以来。両国の関係は2000年の第2次インティファーダ(反イスラエル闘争)を受けイスラエルが軍事作戦を強化して以降、冷却化しており、ネタニヤフ氏は「歴史を作った」と成果をアピールした。

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