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G20「反保護主義」入らず WTO改革推進で一致

 【ブエノスアイレス=蕎麦谷里志】アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで開かれた20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)は1日(日本時間2日未明)、2日間の日程を終え、首脳宣言を採択して閉幕した。焦点となっていた「保護主義と闘う」という表現は盛り込まれなかった一方、トランプ米大統領が求めてきた世界貿易機関(WTO)改革に支持を示した。反保護主義の表現には「自国第一主義」を掲げる米国が強硬に反対。G20が守ってきた多国間での国際協調体制は亀裂が鮮明となった。

 2008年秋の世界金融危機に対処する目的でG20サミットが発足して以来、合意文書で保護主義に対抗する姿勢を示せなかったのは初めて。今回、反保護主義の文言が削除された理由について、議長国アルゼンチンのマクリ大統領はサミット後の記者会見で「米国が受け入れなかった」と説明した。

 首脳宣言は、国際貿易が経済成長に果たしてきた役割を指摘した一方、「多国間貿易のシステムには改善の余地がある」と指摘。WTO改革を進め、次回の首脳会議で進捗(しんちょく)を確かめるとした。政府による補助金で輸出を有利にしているなどと批判されている中国を念頭に、トランプ米大統領がWTO改革を求めていた。

 このほか、巨大経済圏構想「一帯一路」を進める中国からの借り入れ増大で返済難に陥る途上国が出ていることを念頭に、インフラ投資で債務の透明性を高めることを掲げた。

 気候変動問題では、米国が国際枠組み「パリ協定」離脱を表明したことに言及。パリ協定で定めた取り組みは「不可逆的」だとして完全実施を目指すほかの参加国との姿勢の違いを浮き彫りにした。

 サミット終了後、議長国はアルゼンチンから日本へ移った。来年6月に福岡市で財務相・中央銀行総裁会議、大阪市でサミットが開催される。今回のサミットの最後に安倍晋三首相は「自由で開かれた、包摂的かつ持続可能な未来社会の実現を推進したい」とあいさつした。

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