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台湾、選挙で与党敗北 習近平指導部は圧力路線に自信

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台湾統一地方選で投票に訪れ長い列に並ぶ有権者ら=24日、高雄(共同)
台湾統一地方選で投票に訪れ長い列に並ぶ有権者ら=24日、高雄(共同)

 【北京=西見由章】台湾の統一地方選で与党・民主進歩党が敗北したことで、中国の習近平指導部は「一つの中国」原則を認めない蔡英文政権に軍事・外交圧力をかけ続ける強硬路線への自信を深め、さらに攻勢に出る可能性がある。

 「だれが県・市長になろうとも大陸(中国)の政策と決意を変えることはできない。しっかり選ぶがいい」。中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は投票当日24日付の社説で結果に無関心を装ってみせた。

 ただ実際は、習指導部にとって台湾世論への宣伝工作は最重要課題の一つであり、当面の狙いは2020年の総統選での民進党政権の下野だ。そのために「アメとムチ」を駆使し、統一圧力を強めてきた。

 16年の蔡政権発足後、中国当局は一貫して対話を拒否。台湾と外交関係があったパナマやドミニカ共和国など5カ国と国交を結び、「断交ドミノ」で孤立感を強めさせた。台湾周辺海域で演習を活発化し軍事圧力をかける一方、中国で生活する台湾人に修学や就職、生活面で便宜を図る31項目の優遇措置を公表し、世論に揺さぶりをかけてきた。

 中国の世論工作部隊が地方選に介入しているとの民進党の主張に対し、中国側は「何の具体的な証拠もない」(環球時報)と反論。ただ米国の対台湾窓口機関、米国在台湾協会のモリアーティ会長は、中台が同じ言語を使っているため「台湾はフェイクニュースによる被害が最も著しい」と現地メディアに語った。

 台湾への接近を強めるトランプ米政権の出方も中国は注視している。北京の政治研究者は「経済の下押し圧力が強まり対米関係も不透明な中で、台湾政策は当面慎重にならざるをえない」と指摘する。一方、今月末に始まる20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせた米中首脳会談の後に、台湾政策の変化が表れる可能性にも言及した。

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