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【国際情勢分析】台湾、異例の「住民投票」乱立 各党の皮算用は…

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福島など5県産食品の輸入解禁阻止の住民投票をアピールする中国国民党の幹部ら=7月24日、台北(田中靖人撮影)
福島など5県産食品の輸入解禁阻止の住民投票をアピールする中国国民党の幹部ら=7月24日、台北(田中靖人撮影)

 台湾では24日投開票の統一地方選に合わせ、10件の「住民投票」が行われる。住民投票を呼びかける側に政治的な思惑があるのは世の習いとはいえ、10件が乱立するのは異例だ。各政治勢力の「皮算用」が働いた結果、投票のテーマに重複もみられ、住民投票の制度自体に疑念を生じさせかねない事態になっている。

■かつては民進党が前向き

 台湾で住民投票の手続きを定める法律が制定されたのは、民主進歩党の陳水扁政権下の2003年。その後、全土を対象とする投票は04年と08年の2回、6件が同政権下で行われた。うち4件は総統選、2件は立法委員(国会議員に相当)選と同日投票で、二大政党の対立を如実に反映したものだった。与党の民進党と野党の中国国民党が、「対中政策」「国連加盟」「政治腐敗対策」で相反するテーマの投票を提案。いずれも投票率が成立条件の50%に達せず、不成立となった。

 国民党が08年に政権を奪還すると、住民投票は行われなくなった。16年に再び民進党の蔡英文政権が発足。昨年12月に法律が改正され、投票の条件が大幅に緩和された。

 法改正は、民進党と立法院(国会)を占拠した「ヒマワリ学生運動」から生まれた左派系独立派政党「時代力量」が主導。投票実施に必要な署名数が、有権者の5%(約94万人)から1・5%(約28万人)に緩和された。これにより、大政党でなくとも投票案の提案が可能になった。

■国民党は死者も「動員」

 だが、皮肉なことに今回は、与党時代に消極的だった国民党とその支持団体が複数の投票案を提案。政権与党の民進党は反対に距離を置いている。

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