PR

ニュース 国際

【矢板明夫の中国点描】中韓共闘にくさび打ち込んだ安倍首相訪中

Messenger

 昨年5月に発足した韓国の文在寅政権は、さらに反日色を強め、日本たたきをするために国際法を無視する暴走を始めた。しかし、一方の中国は米中貿易戦争の影響で、日本への接近を図るようになり、日本を刺激しないために歴史問題にあまり言及しなくなった。今回の安倍晋三首相の訪中で、その傾向はさらに強くなった。北京の人権活動家によれば、中国国内での強制連行に関する訴訟はすでに“凍結”された。韓国の徴用工裁判の判決後、中国の警察は抗議デモを警戒して、各地の原告団関係者の行動を制限し、監視し始めたという。

 中国警察のやり方には人権侵害の疑いはあるものの、中国当局に歴史問題で韓国と連携をする気は今のところないようだ。日本政府が韓国の不当性を周知させるために、国際司法裁判所(ICJ)へ提訴する方針を固めたことについても、中国は静観する姿勢を貫いた。

 安倍首相が今回の訪中で、米中貿易戦争により経済が厳しい場面を迎えた中国を実質的に支援したことを「対中協力をしすぎた」「日米関係にマイナスだ」と批判する声は、保守陣営を中心に少なくない。

 しかし、中国側との首脳会談で「邦人拘束」や「中国の人権問題」などに言及し、日本の主張をはっきりと伝えたことはこれまでの日中関係史上でも珍しく、高く評価すべきだと考える。また、この時期の訪中で中韓共闘にくさびを打ち込み、歴史問題で暴走する文在寅政権を孤立させたことは日本にとって大きな外交の成果であり、国益につながったことは確かだ。(外信部次長)

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ