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南北、2032年夏季五輪誘致に向け合意 他の協力事業は停滞…

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 【ソウル=桜井紀雄】韓国と北朝鮮は2日、北朝鮮・開城(ケソン)の共同連絡事務所で体育当局協議を開き、2032年夏季五輪の共同誘致の意向を記した書簡を国際オリンピック委員会(IOC)に送ることで合意した。一方で、南北が合意した他の協力事業には遅れが目立ち始め、韓国内では北朝鮮側の非礼な言動に低姿勢を取り続ける政府に批判が集まっている。

 2日の協議では、20年の東京五輪を含む国際大会で南北合同チームの結成を進めるため、IOCや各競技団体と協議していくことでも一致。来年1月にドイツとデンマークで開催されるハンドボール男子の世界選手権で合同チームを結成することを決めた。

 協議では、インドネシアで今夏開かれたアジア大会で南北合同チームが金メダルを獲得したことも話題に上り、融和が演出された。

 だが、北朝鮮の山林再生に向けて10月下旬に開かれた協議では、北朝鮮側が「今後もこんな形式なら協議に期待しない」と韓国側の支援内容に不満を示すなど、不協和音も露呈している。共同連絡事務所長による定例会議も北朝鮮側が事前通知なく2週連続で欠席したと伝えられた。

 9月の首脳会談で、10月の開催で合意した北朝鮮芸術団のソウル公演はいまだ実現せず、10月下旬に予定していた南北の鉄道連結に向けた現地調査や保健医療分野の協議も実施されていない。10月末からの開城工業団地への韓国議員団や企業関係者の訪問計画も延期された。南北協力事業の加速に伴う制裁の形骸化を懸念する米国の意向が背景にあると指摘されている。

 そうした中、9月の首脳会談では平壌の老舗冷麺店での昼食会の席上、南北協議の北朝鮮側責任者である李善権(リ・ソングォン)祖国平和統一委員長が、並み居る韓国財閥グループのトップらを前に「冷麺がのどを通りますか」と発言したとされる問題が最近になって浮上。韓国では具体的経済協力案も持たずに訪朝し、よくも食べていられるなとの痛烈な皮肉を込めた侮辱だと受け止められ、野党などから謝罪を要求する声が高まった。

 李氏は韓国の趙明均(チョ・ミョンギュン)統一相が時計の故障で会議に遅れた際、「時計も主人に似てくる」と皮肉るなど暴言で知られる。一方の趙氏は会談取材から脱北者出身記者を排除するなど北朝鮮の意向を忖度(そんたく)した低姿勢を貫いており、野党が解任建議案を国会に提出するといった強い非難を招いている。

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