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米・サウジに恩売るトルコ 記者死亡事件「落とし所」探る神経戦

演説するトルコのエルドアン大統領=23日、アンカラ(ロイター)
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 サウジアラビア人記者死亡事件は、“真犯人”をめぐる謎解きから、どう決着させるかという関係各国の駆け引きに焦点が移っている。キーマンは捜査情報を握るトルコのエルドアン大統領。同国が情報を全面開示しないのは、関与が疑われるサウジのムハンマド皇太子(33)や、皇太子と密接な関係にあるトランプ米政権に恩を売り、外交力を強める思惑があるためだ。サウジを過度に追い詰めて全面対立に陥らぬよう、慎重に神経戦を進めている。(前中東支局長 大内清)

 23日、エルドアン氏の記者死亡事件に関する演説は、聞く者を拍子抜けさせた。「計画殺人」と断じはしたが、ムハンマド皇太子やその周辺の関与の有無には触れず、トルコが持つとされる事件時の音声データなどにも言及しなかった。

 だが、外交の観点からは不思議ではない。イスラム教スンニ派の盟主を自任するサウジは、トルコの隣国シリアの内戦など域内情勢に大きな影響力を持ち、富裕なサウジ人観光客はトルコの重要な収入源でもある。「サウジを怒らせると報復を招く恐れがあり、外交・経済両面で得策ではない」(トルコ外交筋)。

 他方、近年の対米関係悪化やそれに伴う通貨下落などに苦しむエルドアン氏にとり、事件は、利用価値が高い「奇貨」でもある。サウジが説明を二転三転させて国際的な信頼を失う中、捜査情報を小出しにして事態をコントロールすれば、同国に対して有利な立場を築けるからだ。

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