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カショギ氏はなぜ殺害された 王室顧問、寄稿禁止

ジャマル・カショギ記者=5月6日、トルコ・イスタンブール(ゲッティ=共同)
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 【カイロ=佐藤貴生、ワシントン=加納宏幸】トルコのサウジアラビア総領事館で死亡した反体制ジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏は昨年、米国に事実上亡命し、米紙ワシントン・ポストへの寄稿で、同氏の拘束を指示したと報じられたムハンマド・ビン・サルマン皇太子を繰り返し批判してきた。

 昨年9月の寄稿では、「私は声を上げる。そうしなければ投獄された人々を裏切ることになる」と述べ、サウジの反体制派への理解を示した。同11月に皇太子が主導してサウジ国内の有力王子や富豪らを汚職容疑で一斉摘発した際には、「皇太子はロシアのプーチン大統領のように振る舞っている」と訴えた。

 ポスト紙によると、カショギ氏は祖父が初代サウジ国王の主治医という名家の出身。自身も駐米大使などを歴任したトルキ・ファイサル王子のメディア担当顧問を務め、王室のインサイダーとみる向きもあった。

 ジャーナリストとしては1980年代から90年代にかけ、国際テロ組織アルカーイダ指導者、ウサマ・ビンラーディン容疑者に複数回インタビューしたことで知名度を上げた。

 半面、サウジがテロ組織とみなすエジプトのイスラム原理主義組織「ムスリム同胞団」を擁護する論陣も張り、当局からは以前から危険な存在とみなされていたとの指摘もある。サウジ紙の編集者を務めたこともあったが、トランプ氏が大統領選に勝利した2016年11月には汎アラブ紙で同氏を批判し、当局から寄稿やツイッターの書き込みを一時禁じられたという。

 今月17日に掲載された最後の寄稿では、アラブ諸国の多くに報道の自由がなく、西側の情報に触れられないことを東西冷戦期になぞらえ、「アラブ世界は『鉄のカーテン』に直面している」と指摘していた。

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