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【世界のかたち、日本のかたち】トランプ大統領の「宝刀」 阪大教授・坂元一哉

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トランプ米大統領(AP)
トランプ米大統領(AP)

 前回このコラムで私は、米トランプ大統領に対する私のイメージを、米国民のさまざまな怒りや不満が生み出した「ライオン」に乗った大統領、と戯画的に書いた。もう一筆付け加えると、この大統領は「ライオン」の背中の上で、米国の「伝家の宝刀」を振り回している、というイメージになる。

 「ジオエコノミクス(地経学)」、つまり地政学的目的のために経済手段を使う政策のことである。この「宝刀」については、米国外交問題評議会のロバート・ブラックウィル氏らによる『他の手段をもってする戦争』(2016年、未邦訳)が詳しく、参考になる。

 同書によれば、米国は世界最大の経済力を持つ国であるにもかかわらず、また過去には、たとえばソ連(当時)「封じ込め」のための西欧に対する戦後復興援助(マーシャル・プラン)や、COCOM(対共産圏輸出調整委員会)による貿易統制など、「ジオエコノミクス」を積極的に使っていたが、近年は、国内政治の圧力やグローバリズムのイデオロギーもあって、そうではなくなった。

 その一方、中国やロシアは、かたや米国との貿易で得た巨額のドル、かたや天然ガスなどの豊富な資源を利用して、南シナ海やウクライナなどで、自国の政治的、軍事的影響力を増大させている。同書はその状況に警告を発するものだった。

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