PR

ニュース 国際

【ガンジスのほとりで】五輪選手村にカレーを

Messenger

 インドの東京五輪に向けた戦略を取材した際、選手やスポーツ団体幹部らに競技や運営面で要望がないか尋ねてみた。いくつか返ってきたのが「選手村でインド料理は出るのだろうか」という答えだ。

 インドオリンピック委員会のバトラ会長には「東京にはインドレストランが何軒くらいあるのか」と質問された。シェフをインドから帯同させるか検討しているのだという。

 もちろん、故郷の味が競技に好影響を与えるとの考えもあるだろうが、インド人の食に対する保守性も背景にありそうだ。インド人は食事に「食べ慣れた味」を求める傾向があり、旅先でもその地の名産よりインドの味を探すとされる。

 保守性の理由として多様な宗教が指摘される。人口の8割を占めるヒンズー教徒は牛肉が禁忌で、豚肉を避けるイスラム教徒も無視できない人数だ。肉や魚以外に根菜も口にしないジャイナ教徒もいる。どんな食材が使われているか判然としない異国の料理を食べることは不安に違いない。

 あるレスリング選手は「チャイ(インド式ミルクティー)を飲まなくては何もできない」とも話した。宗教や生活習慣上のリクエストはインドだけではなく、世界各国から無数にあるだろう。流行語となった「おもてなし」の難しさを改めて実感させられた。(森浩)

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ