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【加藤達也の虎穴に入らずんば】日朝極秘接触 米報道の思惑は

安倍晋三首相、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(朝鮮通信=共同)
安倍晋三首相、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(朝鮮通信=共同)

 米紙ワシントン・ポスト(WP)は8月末、日本の情報当局のトップである北村滋内閣情報官と北朝鮮の工作機関、統一戦線部の金聖恵(キム・ソンへ)・統一戦線策略室長が、7月にベトナムで極秘接触していたことをスクープした。

 政府は完全にノーコメントだが、反響は小さくなかった。韓国でも、朝鮮日報が「安倍(晋三)内閣で北村情報官の役割は絶大だといわれる」と写真付きで伝えた。そもそも情報機関同士の極秘作戦について、当事者の個人名までが筒抜けになるのは異例だ。

 WPの特ダネは、そんな特異な状況の下、日朝の対話を取り巻く利害や思惑の違いを浮き彫りにし、北朝鮮の本音を白日の下に晒したといえるだろう。

 最近まで北朝鮮は「日本は蚊帳の外」などと公言。日本の一部メディアや識者にも“日本孤立論”が根強かったが、「日本を相手にしていない」としながら、実際には日本とのハイレベルな交渉ルートを開こうとしているのだ。

 × × ×

 あまり知られていないことだが、北朝鮮が日本海などに新型弾道ミサイルを撃ち込んでいた昨年も、日朝は交渉を続けていた。

 5月には中国の北京で核心的な交渉ルートを探ろうと接触。米国や中国などは日本から伝えられなくとも百も承知だっただろうが、機微な情報は漏れてこなかった。

 北京の接触には統一戦線部の幹部も出席したという。幹部はベトナムで北村氏と接触したとみられる金室長の上司筋の人物だと、中国の関係者は指摘した。

 金室長は、2月に金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の妹、与正(ヨジョン)氏が訪韓した際に随行。6月の米朝首脳会談では、シンガポールで米側と事前折衝したことも日本政府は確認している。

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