米最高裁人事、週内に採決手続き 上院、共和幹部が意向
【ワシントン=塩原永久】米最高裁判事に指名されたブレット・カバノー氏(53)の暴行疑惑で、与党・共和党のマコネル上院院内総務は2日、今週中に上院本会議で人事承認の採決手続きに入る方針を示した。共和党執行部は、連邦捜査局(FBI)から調査報告を週内に受け、早期に承認に持ち込む構えだ。
マコネル氏は2日、記者団に「いま言える確かなことは、今週、FBIの報告を受け、採決することだ」と明言した。
暴行被害を訴えたクリスティン・ブラジー・フォード氏(51)は、先月の議会証言で、高校生だったカバノー氏から暴行を受けた際、一緒にいた友人の存在を指摘した。
米メディアによると、FBIはすでに友人から事情を聴いた。友人は暴行を否定しているという。
カバノー氏の「過去」をめぐる米メディアの報道も過熱している。同氏は議会証言で、学生時代に「意識を失うほどの飲酒」はしなかった述べた。
だが、同氏が大学時代にバーでほかの客らと小競り合いになり、警察の聴取を受けたと米紙ニューヨーク・タイムズが報じ、飲酒習慣について実態と異なる証言をしたとの疑念が浮上している。
トランプ大統領は2日、「大学時代を振り返れば、誰だって飲んでいた。それも多量に」と述べ、カバノー氏を擁護。共和党執行部も採決の日程を固め、事態の収拾を急ぐ構えだ。