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EU、ポーランド提訴、ハンガリーにも制裁手続き

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 【ベルリン=宮下日出男】欧州連合(EU)の欧州委員会は24日、ポーランドが施行した最高裁判所に関する新法について、司法の独立を侵害するとしてEU司法裁判所に提訴することを決めた。EUは今月、EUの基本理念に違反したとしてハンガリーへの制裁手続きにも動き出した。東欧2カ国の現政権による強権政治が大きな懸念となる中、相次ぐ措置で是正への圧力を高める狙いだ。

 欧州委によると、ポーランドの新法は4月に施行され、同国の最高裁判事の定年を70歳から65歳に引き下げる内容。現職判事約70人のうち最高裁トップを含む約3分の1以上が退職を迫られることになった。

 ポーランドの保守系政権与党「法と正義」は近年、裁判官人事への権限拡大など司法介入を強める改革を推進。EUは「法の支配」を脅かすとして、昨年末にはEUの政策決定に対する同国の議決権の停止もできる制裁手続きを始めた。

 ポーランドは新法について裁判所の効率化などが目的と主張するが、欧州委は一連の改革と同様に「司法の独立の原則を損なう」との立場。EU司法裁には新法の効力を停止させる仮処分も求めた。

 ハンガリーに対しては欧州議会が12日、表現の自由や人権の保護など、EUが定める基本的価値をめぐり違反があるとして、ポーランド同様に制裁手続き開始を求める提案を採択した。

 ハンガリーではこれまでオルバン首相がメディア統制を強めたり、不法移民や難民の支援を犯罪化したりし、EUで批判を受けてきた。「脅しに屈しない」と対決姿勢のオルバン氏に対し、ユンケル欧州委員長も制裁手続きは「発動する必要がある」と強調した。

 ただ、EUの対処にも難点がある。議決権停止の制裁には対象国を除く加盟国の全会一致の決定が必要だが、ポーランドとハンガリーは互いに発動を阻止する構え。チェコやブルガリアも反対だ。東欧はEUの移民・難民受け入れ政策を拒否してEUと対立しているだけに、対応次第ではその溝が一層深まりかねない。

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