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対中合意 法王の「賭け」に賛否両論 カトリック布教、アジアに軸足

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 【パリ=三井美奈】バチカン(ローマ法王庁)が司教任命をめぐって中国と暫定合意を結んだことは、カトリック圏で反応が分かれた。キリスト教人口が西欧で減少する中、法王フランシスコはアジアに新たな活路を見いだし、対中接近という「賭けに出た」(仏紙フィガロ)といえそうだ。

 22日の暫定合意の発表後、香港教区の元司教、陳日君枢機卿は「中国は『法王と合意したのだから、われわれに服従せよ』と迫るのではないか」とブログに記し、合意が宗教圧力に利用されかねないことを危惧した。一方、イタリア・ローマに本部を置くカトリックの運動体、聖エジディオ共同体の創設者でイタリアの国際協力・統合相を務めたアンドレア・リッカルディ氏は「歴史的な出来事。冷戦が残した壁を壊した」とたたえた。

 暫定合意の詳細は非開示。欧州各紙によると、中国が司教候補を指名し、法王が拒否権を持つ内容とみられている。中国の宗教弾圧が続く中、バチカン側には「暫定」合意で見直しの余地を残し、改善を促す狙いがあるという。

 双方の交渉は2007年、前法王ベネディクト16世が「中国のカトリック教徒への手紙」を発表したことが発端になった。司教任命は法王に決定権があると主張したうえで、「中国との対話の用意がある」と訴えた。今回、対中交渉を主導したバチカン国務長官(首相)のパロリン枢機卿はベトナムの共産党政権と対話を進め、16年にチャン・ダイ・クアン国家主席(当時)と法王フランシスコの会談を実現した人物で、バチカン側の熱意が見て取れる。

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