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【緯度経度】新疆ウイグル 進む「中国化」 中国総局長・藤本欣也

ウルムチ市内のモスク周辺で警戒に当たる治安要員ら
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 中国の西端、新疆(しんきょう)ウイグル自治区カシュガルでのこと。古くからシルクロードの要衝として栄えた町だ。

 ホテルのフロントでパスポートを渡すと、女性従業員がチェックインの手続きを始めた。そこへ1本の電話。受話器を置いた彼女はすっかりおびえていた。

 「申し訳ありません。外国人は泊まれません…」

 外国人も宿泊できることは予約の際に確認済みである。しかしホテル側に抗議しても仕方のないことだ。

 この日、タクシーに乗ってもナンバープレートのない不審な車に追い回され、街中を歩いていても2~5人の男に尾行されていた。

 「早く町から出ていけ」。記者に対する治安当局の無言の圧力なのだろう。

 結局この夜、ホテル4軒に宿泊を断られ、ようやく横になることができたのはカラオケボックスだった。

 当局がピリピリしているのは、国連の人種差別撤廃委員会で8月、「新疆ウイグル自治区でウイグル族などイスラム教徒100万人以上が再教育施設に収容されている」と報告された問題と無縁ではあるまい。

 中国政府は否定するが、自治区の治安当局者はこのほど、強制的な再教育施設が存在すると明かした。一体、何を教育しているのだろうか。

 当局はすでに、自治区でイスラム教徒の暴動が頻発し治安維持が必要だと説明して、住民監視を徹底して行っている。モスク(イスラム教礼拝所)やバザール(市場)周辺には無数の監視カメラを設置し、最新の顔認証技術も導入、通行人を常時チェックしている。

 カシュガルに中国最大のモスクがある。監視カメラが設置された入り口には、「愛党愛国」と記された赤い幕が掲げられていた。

 モスク前の広場周辺でも「習近平同志を核心とする党中央の心のこもった配慮に感謝します」との横断幕がみられた。中国共産党がイスラム教徒に何を教育したいのかは明白だ。

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