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【中東見聞録】危うい「トランプ式中東和平」 支援停止で圧力、パレスチナ難民“ゼロ”狙う

7日、パレスチナ自治区ガザで、トランプ米大統領の風刺画を掲げて米政府の決定に抗議するパレスチナ人ら(AP)
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 トランプ米政権が8月末、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)への資金拠出を停止すると表明した。注目すべきは、UNRWAに難民の定義を変更し、支援対象者数を大幅に減らすよう求めているとされる点だ。そこからは、「イスラエルの味方」であることを隠そうとしないトランプ氏やその周辺が、パレスチナ難民の数を強引に「ゼロ」にすることで問題の“解決”を図ろうとしているのが見えてくる。(前中東支局長 大内清)

増え続けるパレスチナ難民

 UNRWAは、1948年のイスラエル建国と第1次中東戦争で発生した難民を支援するため、翌49年に国連総会で時限的な機関として設置された(活動開始は50年)。

 居住地を焼け出されるなどしてUNRWAに登録された難民は当初、ヨルダン川西岸やガザ、レバノン、ヨルダン、シリアなどに逃れた約70万人だった。それが今では、500万人を優に超す。最初に難民となった人々(第1世代)の子や孫の世代も難民として認定しているためだ。

 ちなみに難民問題を扱うもう一つの国連機関、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の基準では、第三国の国籍を取得した難民の子孫は難民として扱われなくなるのだが、UNRWAは、国家を持たないパレスチナ人にはもともと変更する国籍がないなどの事情もあって、難民がホスト国の国籍を取得しても難民資格を与えている。

 現在のUNRWAの認定基準に従えば、パレスチナ難民は今後も際限なく増え続けていくことになる。

いなくなる難民「第1世代」

 では、誰を難民として扱うべきかが問題になるのはなぜなのか。

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