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【環球異見・米国が「宇宙軍」創設へ】スターウォーズ計画の再来だ 独立新聞(ロシア)

 宇宙軍創設のイベントに参加した米国のペンス副大統領(左)とマティス国防長官=9日、ワシントン近郊の国防総省(AP)
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 米国の「宇宙軍」創設構想について、ロシアでは、新たな軍拡競争によって自国経済が疲弊することへの危惧と、構想には特に新味がないとする評価が入り交じった。

 露中央紙の独立新聞は10日付で軍事専門記者の論評を掲載し、宇宙軍創設は、1980年代に米レーガン政権が打ち出した戦略防衛構想(SDI、通称スターウォーズ計画)の再来だと警戒感を示した。

 「最近の米国防総省指導部は、軍事力で中露に後れをとっているとの作り話を世論に形成しようとしている」。論評は、米国がこうして軍事予算と新兵器開発計画を拡大させており、米国のライバル国は遅かれ早かれ対抗策をとることになると述べた。

 論評によれば、米国は宇宙を「新たな軍事行動の場」と明白に位置づけ、「レーガン政権期のSDIを現実のものにしようとしている」。SDIは、ミサイルやレーザーを搭載した人工衛星を軌道上に配備し、飛来するソ連のミサイルを迎撃・破壊する構想だった。ソ連が軍拡競争に音を上げて東西の緊張緩和につながったため、ソ連崩壊の遠因になったと評されている。

 今日の宇宙軍構想についても、論評は「明らかにロシアを軍拡競争に引きずり込もうとしている」と見る。論評筆者は、近年のロシアが国内総生産(GDP)の4%以上を軍事支出に振り向け、米欧の対露経済制裁も強化されていると指摘。「長引く経済危機の中で(軍事に)資金を向ければ、大衆はさらに貧困化し、社会的な(不満の)破裂につながる」と警鐘を鳴らす。

 経済紙コメルサントは対照的に、宇宙軍構想には、トランプ米大統領の再選戦略も絡んだ「PRの色が濃い」とする記事を11日付で掲載した。宇宙軍に相当する機能は1982年から米軍に存在しており、ロシアでも2015年に空軍が「航空宇宙軍」へと改組されている。米宇宙軍の創設は「化粧直し」にすぎず、露指導部も「大げさにとらえていない」と記事は伝えている。(モスクワ 遠藤良介)

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