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【環球異見・米国が「宇宙軍」創設へ】「パンドラの箱」開ける危険性 チャイナ・デーリー(中国)

 宇宙軍創設のイベントに参加した米国のペンス副大統領(左)とマティス国防長官=9日、ワシントン近郊の国防総省(AP)
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 中国は2030年までに米露と並ぶ「宇宙強国」入りを掲げており、官製メディアは米国の「宇宙軍」創設構想に対して一斉に警戒感を示した。

 政府系英字紙チャイナ・デーリーは13日付の社説で「各国はいかなる分野の競争においても、競争力の強化を追求する資格がある」と前置きしつつ、米軍の最高司令官であるトランプ大統領が宇宙空間を「戦闘領域」とみなすとなると「話は違ってくる」と指摘した。

 宇宙計画を復活させ、再び月面に戻り、火星を探査するのではなく、宇宙空間を「戦線」と位置付けるならば、宇宙における軍拡競争という「パンドラの箱」を開ける危険性があると警鐘を鳴らしている。

 同紙は、各国が協力すれば宇宙資源の平和的な利用を推進することができると主張し、「いかなる国も軍拡競争の中で絶対的な安全保障を期待すべきではない」と米側にクギを刺した。ただ、米国が宇宙軍を創設する背景として、衛星破壊兵器の開発など中国が宇宙の軍事利用を官民一体で進めていることには一切言及していない。

 中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は11日付の社説で、米国の動きについて、宇宙から地上目標を攻撃したり敵の弾道ミサイルを阻止したりすることにとどまらないとし、「宇宙全体で絶対的な覇権を確立し、他の大国を宇宙から“征服”する野心がある」などと厳しく論評した。

 同紙は米国が世界一の宇宙技術大国であると認めた上で、「宇宙軍の創設は明らかに中露の宇宙活動を標的にしたものだが、座視はしない」などと反発。中国が対抗措置をとることを“宣言”した。

 米国の宇宙覇権に対抗する能力の向上が「中国の未来にとって死活的な問題だ」と危機感を強調する一方で、米国と宇宙の軍備競争を展開する国力はないと論じ、「“切り札”を開発して非対称的な抑止力を形成しなければならない」と訴えた。(北京 西見由章)

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